展覧会ノート#10

先日行ったカナダ・バンクーバーからのノートです。

一つ目は、ブリティッシュコロンビア大学の敷地内にある人類学博物館です。
北米一を誇る収蔵品数もさることながら、カナダの先住民族から始まって、南米、
ミクロネシアの島々、インドネシア、台湾、中国、韓国、日本そして、北米のアラスカと
北太平洋をぐるっと取り囲む国々で作られた古代から現代の絵画、彫刻、工芸品などが
連続して展示してあり、人類の移動と文化の変遷がとてもよく解ります。
12年前に初めて来た時もそうでしたが、その展示の巧みさに感心しました。
絵巻物か、屏風絵を見ているような時間の流れを感じ取れます。

今回、目にとまったのはイヌイットの作品です。
石や木、動物の骨を使って作られた動物たち。
手のひらに乗るくらいの大きさで、日本の「こけし」やロシアの「マトリョーシカ」の
ような可愛いフォルムなのですが、よく見ると鳥や犬が囲んでいるのは人間に狩られて
肉や皮を剥ぎ取られたアザラシだったり、犬ぞりの犬たちが引いているソリは
犬の下あごの骨そのままだったりで、そのカタチとそこに表されている情景との対比が
おもしろかったです。

そして版画の作品は、神話か昇天の時を表しているのでしょうか。
氷原の上に浮かび、はしごのようなものを垂らしている謎の飛行物体(?)…SF映画のワンシーンをも想像させます。
1950年代頃、イヌイットの版画は日本の版画技術の影響を受けたとの文献もあり
また新たな興味が湧きました。

二つ目は、今回初めて行ったGALLERY OF BC CERAMICSです。
バンクーバー市内の観光地としても有名なGranville Island の中にあり
British Columbia州を中心とした作家の作品を展示、販売しています。
入り口の一角は、個展や企画のグループ展用のスペースになっていました。
建物自体はこじんまりしていますが、白を基調にした室内には自然光がたっぷりと入り
作品の微妙な色や風合いがよく分かります。
そして、すべてのテーブルウェア作品は手に取って観られます。(これ重要です)

Granville Islandにはこちらの他に、革製品の工房&ギャラリーもありましたが
観光地にありながらも、土産物屋ではなく「ギャラリー」として“さりげなく”
その地に根付いているところが、この街の工芸品の対する人々の思いを
物語っているように思われました。

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